税理士試験を受けるには、それなりの覚悟が必要かも
新年度も始まりました。
心機一転、資格取得を意識する方も多いのではないでしょうか。
税理士試験を検討している方に、実体験からの感想を。
想像以上にハードルが高いので、覚悟を決めてから始めるのが望ましいでしょう。
今日書くことは、少し厳しい内容かもしれません。
ですが、私は知っておいたほうが良いと思います。
(ちなみに、私はまったく考えが足りないまま受験を決意してしまいましたが。)
資格専門学校のパンフレットは、あてにならない
税理士試験に興味を持った人がする行動として、資格専門学校のパンフレットを入手すると思います。
場合によっては、パンフレットを見たことで興味を持つこともあるでしょう。
パンフレットには、税理士という職業の内容や税理士試験の概要説明があります。
また、標準的な受験プランや必要な勉強時間例なども記載されています。
パンフレットを見て、モチベーションが高まり受験を決意する方も多いのではないでしょうか。
ですが、パンフレットに記載されている受験プランや必要な便用時間はあてになりません。
当然、中にはプラン通りに計画が進む方もいるでしょう。
ですが、大抵はプラン以上に時間がかかるものです。
パンフレットには、合格者の体験談なども記載されています。
これも、当然合格した方の体験ですので、その裏にいる不合格だったかたの体験ではありません。
「たまたま自分はこうやったら合格できた。」ということを文章にしているのです。
本人には効果があったことであっても、万人に通用するものではありません。
受験に際し、受験に専念できる方もいれば学業や仕事と両立する方もいます。
中には、育児などと両立する方もいるでしょう。
それぞれの環境は異なるので、体験談の表面だけではわからない部分もあることは理解しておくべきです。
また、パンフレットには科目合格制度がメリットとして記載されています。
確かに、そのような面があること自体は否定しません。
ですが、税理士になるためには科目合格では意味がないことの認識が不足しがちです。
科目合格はしても、税理士への道を途中で諦めている人がいるのが現実です。
長期間にわたって、モチベーションを維持し続けることは非常に難しいです。
相対評価による試験は、想像以上に厳しい
税理士試験は結局のところ。相対評価による試験になります。
結局、結果が出てみなければ合否がはっきりしないのが現実です。
このような相対評価による試験を、5科目(通常の場合)積み重ねることは想像以上に厳しいことです。
受験から合否判定までの期間もとても長いです。
(8月に受験、12月に合否判定)
その間はどこか落ち着かない日々を過ごすことになります。
また、精神的にもタフさがもとめられます。
自分では試験の手応えがあったとします。
それでも、結果につながらなかったときは、精神的にかなりしんどいものがあります。
このような生活を、相当程度(パンフレット的には最短2年から)続ける覚悟が必要です。
受験に専念できる方でも、いつまで専念が可能なのか。
何かと両立をしている方であれば、継続的に両立が可能なのか。
今だけでなく、ある程度の期間について検討しておくのが良いでしょう。
人生を変えることができる試験だけに、試験で人生が変わるかも
税理士という資格自体についても、色々な評価がされています。
ですが、資格取得で人生を変えることができるものの一つであると思います。
そのような資格は、資格や検定が多々ある中では限られているのではないでしょうか。
税理士試験は、それだけの可能性を秘めた資格に対する試験です。
そのため、求められるエネルギーも相当であることは仕方ないかもしれません。
その、相当のエネルギーを費やすということは、その時点で人生を変化させてしまうかもしれません。
専念するつもりの方でも、本当に税理士になりたいのかどうか。
何かと両立する方ならば、その価値が本当にあるのかどうか、他によりすべきことはないのか。
一歩を踏み出す前にしっかり、考えることが大切です。
必要なエネルギーが大きいからこそ、慎重になりましょう。
安易な判断で人生を無駄にしないようにしたほうが良いと思います。
確かに、途中で撤退したとしても、経験自体は無駄ではないのかもしれません。
ですが、もしその時間とエネルギーを別のものに向けていたらという後悔は出てくるものです。
また、事前に検討したとしても状況の変化で撤退することも当然あるでしょう。
私が伝えたいのは、都度その時点でベターと思われる判断をすることの重要性です。
その判断を自分自身で行ったほうが余計な後悔は少なくなるということです。