やる気は無理やり出すものではなく湧き出てくるもの
「やる気を出そう」という言葉はよく聞くと思います。
この言葉ですが、個人的には少し違和感を感じます。
自分の違和感の原因と思われる、やる気の起源について、ちょっと考えてみました。
実際にやる気がでない経験から感じたこと
内容は色々ですが、やる気が出ない経験はこれまでに沢山あります。
特に記憶に残っているのが、税理士試験の受験勉強です。
時間とお金とエネルギーを費やして、取り組むと決めたことです。
やる気がなければ、誰もやらないでしょう。
ですが、受験勉強の期間中にはやる気が出なくなることもありました。
やる気がでないときの対応ですが、その理由によって異なります。
テストの結果が芳しくない、仕事で時間が取られて寝不足など
理由がはっきりしているときは対処は比較的簡単です。
原因に対する対処を行うことで、復活できました。
・基礎的な問題からやり直して自信を取り戻す
・しっかり睡眠を取ってリフレッシュする
その一方で、理由がはっきりしないがやる気がでないときはとても厄介でした。
そういうときは、やる気がでてくるのを待つようにしていました。
・勉強は一切せずに過ごしてみる
・その期限は設けない
そうして、受験勉強を忘れて生活してみるのです。
そうすると、最初のうちは楽しく過ごすのですが、徐々に気持ちに変化が出てきます。
「このままではまずい」という気持ちになれば、そのときには復活です。
受験勉強中に何度か、この方法で立ち直ることができました。
やる気スイッチONでやる気がでるのか
このような、「放置作戦」を実行するには勇気が必要でしょう。
もしかすると、やる気が戻らず、そのままフェードアウトしてしまうかもしれません。
私は、それならば仕方ないと割り切っていました。
私にとって税理士試験は無理して取り組むものではありません。
また、税理士になれなくても人生は終わりません。
仕事をしながらの受験だったため、開き直りができていました。
やる気を出そうと無理をすることは、かえって自分や周囲にとってマイナスだと考えていました。
昔、進学塾のCMで「やる気スイッチ」をONにするというものがありました。
伝えたいことは理解できるのですが、やはり違和感を感じてしまうのです。
やる気があるから進学塾に通うべきであり、本人にやる気がないならば通う意味がないのではと。
CMの趣旨は、本人が自分では気づかない、
やる気のきっかけ(興味・関心)を進学塾が引き出すということかもしれません。
そのような刺激を与える意味ならば、わからなくもないです。
ですが、結局やる気は本人次第だという考えは変わらないです。
水道の蛇口ではなく山奥の泉
語弊を恐れずにいうと、やる気というのは、本人の願望や欲望のあらわれなのかと思います。
それは、簡単にスイッチのオンーオフができるものではないでしょう。
自分の内面から溢れ出てくるものだと感じます。
やる気を水に例えるならば、水道の蛇口をひねると出てくるのではなく、
人里離れた山奥で湧き出てくる泉のようなものではないでしょうか。
だからこそ、自分自身の素直な気持ちを大事にすべきであり、
他人が簡単に「やる気をだそう」と指示することではないと感じるのでしょう。